ＺＥＨの家にもエア断を

エア断の空気の流れ図解

エア断（Air断熱）とは、「空気を断熱材のように利用する仕組み」です。
外気に頼らず、家の中の空気を上手に動かし、快適な環境をつくるのが最大の特長です。
分類は第三種換気となります。但し第三種換気とは空気の流れが全く違いますので、このページとあわせて、第三種換気の仕組み（タブ２）もの参照ください。

ポイント①：床下から空気を取り込む
エア断の換気は、床下に設けた吸気口から空気を取り入れるところから始まります。
床下は外気よりも温度が安定しており、夏は涼しく、冬は暖かいため、ここから空気を吸うことで、外気との急激な温度差を回避できます。

ポイント②：壁体内で空気を循環させる
取り込んだ空気は、壁の内側（壁体内）や屋根裏・床下を通って室内へとゆっくり移動します。
これにより、壁面や構造体も空気に包まれたような状態になり、家そのものが温度差に強い構造になっていきます。つまり、断熱材だけに頼らず、「動いている空気の層」で建物を守るのが、エア断の基本原理です。

ポイント③：室内の空気を賢く再利用
一般的な換気は「汚れた空気を捨て、新しい空気を入れる」方式ですが、エア断は“ただ捨てる”のではなく、室内の空気を一度フィルターで浄化し、再び循環空気として活用する設計がされています。

このため、室温が下がりにくく（冬）、冷えた空気を無駄に捨てずに済み（夏）、エアコンの稼働時間が減るという、省エネかつ快適な暮らしが可能になります。

エア断は「住まいの中の空気」を資源に変える仕組みであり、「家じゅうを包み込む空気のベール」をつくるようなイメージです。外の暑さ・寒さに左右されず、室内の空気を最大限に活かします。
この空気循環の知恵が、エア断ならではの“心地よさ”と“省エネ”を支えています。

第三種換気は、自然給気（室内に自然に空気を取り入れる）、機械排気（換気扇で強制的に空気を廃棄する）の換気方式のことです。つまり、空気の“出入り”のうち、「出す」側だけ機械に頼っているのが第三種換気です。

日本の住宅で最も多く採用されている換気の仕組みです。シンプルな構造の住宅、コストを重視する方、
通気性の高い旧来型の家づくりには適しています。

一方で、気密性の高い高性能住宅やZEH住宅では、空気の流れを精密に設計する必要があるため、第三種換気では不十分な場合があります。

エア断も第三種換気に分類されますが、空気の流れが違います。第三種換気が各部屋の空気の「出入り」をつくる仕組みであるのに対し、エア断は家じゅうの空気を「全体で巡らせて、温度も快適に保つ」仕組みです。

 　エア断との最大の違い

エア断は、住む人の健康と家を守れます。
この２つができるのは、エア断だけです。他の換気システムではできません。

エア断は、家全体にキレイな空気を循環させることで、住む人の健康を守ります。
エア断は、家全体に空気を巡らせるため、家の見えない部分（壁体内、小屋裏、床下）の結露がほとんど発生せず、大切な家の躯体を腐食による劣化から守ります。

 　第三種換気のメリットとデメリット

✅ 初期費用が安い：構造がシンプルなため、導入コストを抑えやすい。
✅ 電気代が少ない：機械で動かすのは「排気側」だけなので、電力消費が比較的少ない。
✅ メンテナンスが簡単：複雑な配管がなく、掃除も比較的楽。

❌ 空気がうまく流れないことがある：
給気は自然任せなので、風の強さや気圧の影響で空気が入ってこなかったり、逆流したりすることも。

❌ 外気をそのまま室内に入れる：
フィルター性能が低い場合、花粉やPM2.5が侵入しやすい。

❌ 換気ムラが起こりやすい：
空気が「片道通行」で、家全体の空気の入れ替えが不十分になる場所が出やすい。

❌ 冷暖房効率が落ちやすい：
外気をそのまま取り込むため、室温に影響が出やすい。

第一種換気は、「給気」も「排気」も機械でコントロールする換気方式です。
各部屋に設置されたダクトを通じて、外気を取り入れる吸気ファンと、汚れた空気を排出する排気ファンをコントローラーで自動運転します。また、高性能タイプでは熱交換器が組み込まれており、排気する空気の温度を利用して、外気を暖めたり冷やしたりして室温を保つ機能があります。

 　エア断との最大の違い

エア断は、住む人の健康と家を守れます。
この２つができるのは、エア断だけです。他の換気システムではできません。

エア断は、家全体にキレイな空気を循環させることで、住む人の健康を守ります。
エア断は、家全体に空気を巡らせるため、家の見えない部分（壁体内、小屋裏、床下）の結露がほとんど発生せず、大切な家の躯体を腐食による劣化から守ります。

 　第一種換気のメリットとデメリット

✅室内の空気の流れが安定しやすい（気圧や風に左右されない）
✅全館で空気をコントロールできるため、室温・湿度の調整がしやすい
✅花粉やPM2.5の侵入を防ぐ高性能フィルターの導入も可能
✅高断熱住宅（ZEH等）と相性が良い

❌ 初期コストが高い（熱交換機＋ダクト配管）
❌定期的なフィルター交換やメンテナンスが必要
❌機械に頼るため停電時に換気できない
❌運転音や風が気になる人もいる